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題名:「A Butterfly’s Dream」 大野修平 | 水口鉄人 
名前:gallery COEXIST-TOKYO
2016/07/22(Fri) 16:25 No.1135  HomePage


1135の画像を原寸大表示します 「A Butterfly’s Dream」 大野修平 | 水口鉄人

会期:2016.8.13 sat- 9.25 sun

クロージングパーティー: 9.25 sun 18:00-

時間:11:00 - 19:00 月曜休廊


「荘周夢に胡蝶となる」は『荘子』に編纂されている寓話である。

「荘周は蝶になった夢を見た。ひらひらといかにも楽し気に飛び、ふいに夢から覚めると、なんと自分は荘周であった。果たして荘周が蝶になった夢を見たのだろうか、蝶が荘周になった夢を見たのであろうか。」

この有名な寓話『胡蝶の夢』には二つの思想的命題があるという。一つは、「知」の判断というものが不確実で曖昧であり、差別や区別の根拠を失った相対のない世界であるということ。もう一つは、個別性、固有性を持ったものは、実は他のものへと変化してゆく、という思想である。

ボードリヤールは「シミュラークル」という言葉を用いて、現代の文化現象を解き明かそうとした。私たちを取り巻く社会は、もはやオリジナルなきコピーの反復によって存在しているという。つまり、「オリジナル」があるから「模造」が存在し、その逆に「模造」が「オリジナル」の存在を担保するという相関関係が消滅し、「模造」が「オリジナル」を越えて本物より本物らしくなるというのだ。それはまさにヴァーチャル・リアリティや3Dプリンタやクローンが日常になった今日の世界を言い表している。

ボードリヤールの「シミュラークル」に鑑みると、もはや「イメージ」と「現実」は分断され相対化されたものではなく、どちらが虚でも実でもない、一体となって存在している、と考えられるのではないだろうか。そう、あの『胡蝶の夢』のように。

本展で紹介する二人の美術家は、彫刻と絵画という表現手段を通して虚実の空間の曖昧さを捉えようと試みる。表層に着目し、「イメージ」と「現実」を仕切る膜を張る/剥がすのだ。張ろうと剥がそうと、どちらでも同じことだ。つまるところ、そうすることで相関を生む境界を取り去り、生成と消滅が同時に起こる虚無のサイクルへと自らを投じることになるのだから。

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