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* 壊れかけたカケラ

日時: 2011/11/17(木) 13:34:50 < softbank126110071163.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

何も見えない闇を息を切らせながら一人の男は走っている。
足元も周にもほんの僅かな光はなくただ、やみくもに走り続けるしかない。
闇の中を走るのは不安なことなのだけれど、今はそんなことを言っていられる場合ではなかった。
ただ、ひたすらに出口が見つかるまでー……。
しかし、出口が見つかるといことは、運が良いということで、見つけらることはほぼ不可能に近い。
それを分かっていて、進んでいるというのは、この何もない絶望な道から逃れたいという願いからきているのだろう。
少ししかない可能性でもそれ以外にこの状況から逃げるすべはないからたとえ力が尽きようとも走るしかない。
いや、力が尽くときがくるとしたら出口に行き着く時なのかもしれない。
足を止めることなく、足が地面を踏んでは離れる音がこだまをするのは、どういう場所にいるのか分からないが、ただ一つの情報だ。
走っている場所は外でも林の中でも森の中でもない。
おそらくトンネルの中か、洞窟の中か地底。
そんな予想を立てながら男は走る。
もうこの闇をどれくらい走ったのか。
知れる方法はないため考えないようにしている。
しかし、体カの限界がすでにきていて、足が少ずつ痛みはじめ、腕のだるみや顔から流れている汗でだいぶ走っていることは分かるが、出口らしきものは見えてはこない。
息絶えだえになりながらどうしてこんなことに巻き込まれたのか。
もし巻き込まれさえしなければ、今頃、素朴な生活だとしても、穏やかな何の不満もなく暮しているはずだったのにっと、少し前まで送っていた生活を懐かしげに思いだしていると、いきなり右側から誰かが突進してきて、ぶつかってしまったー……
「きゃあ。」
高く、驚いているその声は、闇の中を何度もくり返して、飲まれていった。
「大夫丈ですか?」
声をかけるとぶつかった勢いで、地面に転でしまったか少し低い位置から声が聞こえてきた。
「あ、はい。大夫丈です。 あなたは?」
お互いの位置がつかめず、声だけか頼りなのだが、こだまをするせいか、位置がつかめない。
「オレは大夫丈だけれど君倒れてない?」
「少し転んでしまったけど、なんともないです。」
声を聞いてみると、どうやら女のようで、声のトーンは普通より少し高い。
今まで男と同じように走ってきたか、息切をしている。
「そっか。なんともなくて良かった。
じゃあ、ここで。」
怪我をしていないことを確任すると、時間を無駄に使えないという風にまた一人で走りだすと、すぐに立ち上がって走ってきたのか女は追いついてきた。
「ちょっと、待ってください。」
一生懸命男の速さに合わせながら、話を続ける。
「……あなたも、知らない間にここに連れられてきたの?」
「……」
「ね、そうなんでしょ?気づいたらこの場にいた。」
何も答えない男に必死に答えてもらおうと問いかける。
しかし、男はだまったまま、どこに続いるか、出口がこの先にあるか分からないのに走り続けていた。
「ねえ、あなたもこのことに選ばれたんでしょ?」
一人だけ話続ける女は、聞きたいことがたくさんあるように読ける。
止まらない口を止めようと
「話ている暇があるなら、出口に少しでも近づける体カを残しといたほうがいいよ。
あと、オレ数人と一緒いるより、一人で進みたいから。
誰かといたいなら、他の人にしてくれ。 じゃーな。」
そう言い終わると、走る速さが少し速くなる。
「そんなこと言っても、私とあなた以外いないかもしれないし、こんな暗い所で、人と会えないかもしれないじゃない。
それに、こんな所一刻も早く出たいし。
だからニ人の方が・・・・・・。」
「それは君と同じように考えているよ。
でもな。誰だってここを一番に出たいと思うだろ?
つまり、人のことより自分を最優先 に考えた方がいいんじゃない?」
「確かにそうだけど・・・・・・」
男のそっけなく言うことはどこか納得いかず不満気だげ
ど、言い返せなかった。
どこまでも続く闇は、不安にしていくばかりなのだ。

こんにちは
夢無です。前置が少し長くなってしまいましたが、あいさつさせていただきます。
これから先、この男と女の人はどうなるのか。なぜこんな場所に来て(?)しまったのか。後々分かると思います。
ジャンルはホラーなので、下手だと思いますがどうぞこれからヨロシクお願します。
この場を借していただいてありがとうございました。
 
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* Re: 壊れかけたカケラ ( No.21 )
日時: 2012/03/07(水) 22:51:00 < softbank126110076207.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

暗くどれくらいの長さがあるか分からないこの場所から、一つのため息が聞こえて消えた。
ため息をついたのはもちろん暗闇を彷徨っている男で、一向に出口らしきものは見つからずにいた。
ほんのわずかな明かりでいいから見えてはこないかと色々と見回ってみるのの、暗闇だけがただ支配をしているようだ。
それでもなんとか明かりを見つけようと探索は続けていた。
目に光が入ってこないことによって、少しずつ麻痺をしはじめたよう男には思えていた。
首を左右動かしているつもりでも、それは本当なのかが分からなくなってくるのだ。
当たりを消して見つけられないゲームに参加させられているような感覚に陥っていた。
いつになれば脱出ができるのか。
それだけを願いながら歩き進めてきていた。
無事に帰ることかできたら……
色々とやりたいことを思い巡らせながら何時かを待っている。
その何時かが来ることがないかもしれないが、しかし来ることを期待をしてまた先へと歩んでいく。
ざらざらとした手触りを実感しながらどの方向かわからないまま彷徨う。
きっと今履いている靴はボロボロになっているだろうなどと考えていた。
いくつかの小さな石が入りこで来て、足裏などを刺激をしながらあっちこち転がっている。
その石を払おうとも思わずその刺激を楽しみながら進む。
壁であろう場所に手を当てながら進んで来たが、それが違っているとに気づいた。
そのまま沿ってきてたが、ある時点で壁がなくなっているようだ。
何回かその場所を手で追ってみてもやっぱり途中で空間になっていた。
もしかしら出口に近付いてきているのてはたいかと胸に期待を持ち、進んでみると、そこはどうやら曲がり角だったようで、手をつけたまま向きを変える。
その場から真っ直ぐに向いてみるとまた、途方もない暗闇だけが広がっていて、冷たい風が男の周りを吹き抜けていく。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.22 )
日時: 2012/03/18(日) 00:32:33 < softbank126110076207.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

男はその先の見えない道を進むべきかためらいを見せていたが、それを押し込むように強い風は相変わらず吹き抜けていく。
まるで男に進むよう背後から押し進めようとしているように思えた。
あまりの強風に足が少しずれてきているせいで砂埃までが舞っているようで口の中に砂利が入ってきていた。
ためらってはいたが、このまま考えていてもらちがあかないと進む決心をするが、やはりどこか進むべきか考えいる自分がいこと気づいていた。
それを無理やり頭から切り離そうと何回か横に振ると、今までと同じ方法で足を踏み始める。
風景も道も変わることなくただ当てのない道を彷徨い始めるのかと男は心の中で思い、れと同時に何回目になるか分からないため息が加わる。
靴音が周りに響き変わりないこの状態を心細さのせいか歩幅が縮んでいくようにも思えた。
だからと、歩幅を広げようにもその先が見えない以上何があるか分らないと大まかに広げることはできないでいた。
相変わらず足裏には石からの刺激がやってきてこれは現実だという錯覚をしていると思い込んでいる彼には何事もないという風に足を進めていた。
彼以外の人はもういないのか。
一人こんな何があるか分からない場所に取り残されたとではないか。
そんな心配をしながら進んでいく道は寒く、途方もないくらいの長さが彼を苦しめていた。


「なかなか進展がありませんね。」
少し気だるそうに男は口に出した。
しかし、その返事というものは返ってくることなくひたすら無言が続けているこの場で、言葉を発した彼自身嫌になってきていた。
画面を見続けなければならないこの状態は、精神にかなり来るものがある。
元々彼の仕事はこういう作業をすることではなかったためか、余計こういうのが苦手というのもあった。
だが周りはそんなそぶりを少しも見せることなく只管見続けていた。
少しぐらい言葉を交わしてもいいのではないかと男は椅子の背もたれに体を預けながらそう考えていた。
ふと、横を見てみると険しい表情を続けている男は、眉を寄せてるせいか元々あるシワが何本か増えていた。
なぜそんなにも険しく見ているのか少し気になり画面を覗いてみたが、彼と同じ画面が表示されているだけであった。
ならば、気にる人でも見つけたのかともう少し近づいてみようとしたとき、椅子の何本かあるうちのどれかが、机の端にぶつかってしまい、覗こうとしたことがバレてしまった。
「…何だ?」
いきなりこちらを見てきた男は眉を寄せながら聞いてくる。
慌てて(なんでもない)と答えるとすぐに自分の場所に戻り画面を見つめる。
訪ねてきた男は首を少し傾けてはいたがまたパソコンへと目を移した。
そのことに安心した男はまた仕事へと戻る。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.23 )
日時: 2012/03/30(金) 23:59:24 < softbank126110076207.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

また方向が違うだけで、先が見えない道を歩き続ける男は、疲れが増すだけで行き着く場所はないに等しい。
足を引きずりながら進むその道は苦しみしか与えてはくれない。
しかし、だからとここで止まってしまうと何も分からずにこの場所に足止めをしてしまうのは嫌だという気持ちが唯一の進む理由である。
道がでこぼこしているせいか、それとも靴の中の小石が刺激してくるのか分からないが、多く違和感が足裏を覆っていた。
前へ進むに従いその違和感は確実なものになっていた。
もし靴の中の石からのものだとしたら、今ここで靴を脱いで裏返せばすむことであるが、もしそれをしてしまうと履く時、困るのではないかと頭を捻る 。
そうなれば、片足が裸足の状態ですまなければならないと我慢をすることにする。
取りあえず今は目的地も最終的に辿り着かなければならない場所への道も分からない状態で、ただ前へ進むしかない手段の道具として足を運ばせいる。
情報をつかむために必要なものは耳と手となっている今、靴音以外何も聞こえてこないこの場所はほぼ役には立っていないと言えた。
ならば手はどうかと言っても、ただざらざらと鉄にこびりついてるような砂を払いのけているだけではないかと男は思っていた。
光かどんなに必要なものなのか男は暗闇に来てから嫌だという程思い知らされていた。
進んでいるようでその場をただ踏みしめていだけではないかと心細さと共に嫌気もが男の中に入ってきていた。
手のひらでなぞっていくその壁からは、次々と砂埃が舞い、時々のど奥に入ってきては咳が出てきていた。
それでも方向を確認する手段として、離すわけにはいかない。
ざらざらとした触感は尽きることなく手を刺激し続け、手のひらにはまた泥が付いているのだうと苦笑をしつつ歩いているが、足に力が入らなくなり始め、少し休憩をとることにした。
手を付けていた壁に背をつき、寄り掛かるようにして一息をつく。
吐いてでたそ空気は周り舞っている誇りを乱れさせている。
首から一つの汗が流れ出てくると、そのまま布へ吸収されていき、小さなシミができてきていた。
足を止めて休憩をしている今、耳をすませてもなんの音も聞こえず、静けさだけが周りを包んでいる。
もう出られないではないかと半分諦めかけている所、微かだがなにかの音が聞こえたような気が男にはした。
僅かだが、何かが動いているような岩と岩がぶつかっているようだが、それを起こしているのは自然がそうさせているのではなく、器械的なものが加わっているように思えた。
と、そんなことを考えていると男が寄りかかっていた壁がズレていく感覚が男は読めてとれる。
真後ろの、体をつけている壁が動くなどありえないことだと思っていても、現に今、壁と同時に体でがズレていっていることから気のせいということにはできない。
何が起こっているのか理解できないまま、壁と共に男はどこかへ移動をして行く。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.24 )
日時: 2012/04/15(日) 21:55:20 < softbank126110076207.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

そのまま壁は止まることなくどこかに向けて進み続けていた。
男は驚いた拍子に少し肩を離してしまったが、すぐに手を伸ばしつける。
目では取れないその光景を手で確かめてみると、小刻みに動き続けていく。
その動きに合わせ男も進んでいくが、不意に角を曲がり始めて壁とぶつかる格好となってしまいその勢いで弾かれてしまった。
そのまま静かに動き続けているものは何も言わずに闇へと飲み込まれる形でどこへ行ったか分からなくなってしまった。
しかし、男は諦めることなく、一つの壁が動く場所があるならば、他も動いているのではないかと即座に壁があるはずの所へ駆け寄る。
だが、男の考えが当たっているのかそのあるはずの場所には空間しかなく、手に何かがあたっている感触がない。
やはり他の所も同じなのかと確認すると、方向は分からないが取り合えず進むことにした。
今、壁が動いているうちに、通れなかった場所が通れる可能性があると突き進む。
もしかしたらそのまま出口へ行きつくかもしれないということを信じ、このチャンスを逃してはいけないと考えながら闇の中を進む。
歩きながら周りの様子を研ぎ澄ますように調べるが、相変わらず歩いている音と少し遠くから何かが動かされているものしか聞こえてこない。
壁が動くことによって、そこから出てくる振動のようなものがおきてもよいのではないかと考えてみるが地面からはなにも伝わってくることなく平然としていた。
まるで障子を静かに横へ滑らしているような感覚で本当に動いているのかと疑問を持つぐらいにその様子は読めれない。
しかし、数分前に起きたも寄り掛かかっていた壁が実際に動くことを自分で確認したことから移動していることは間違えはないと確信はできていた。
どのようにして移動をさせているのか分からないが何か仕掛けがあるのだと理解し、その仕掛けの仕組みを考えてみても分からずにいた。
とにかく今はここを出られるチャンスが今訪れていると信じ、余計なことは考えないでおこうと答えを出して進んで行くと、誰かとぶつかる衝撃があると、少し跳ね返ったか体がよろける。
ぶつかったそれが壁ではないということは分っていたけれど、何かが分からない。
手で探ってみるもそれらしいものが近くにあるわけもなかった。
それでは気のせいかと進もうとすると誰かの声が男の耳に届いた。
「あの、もしかして近くに誰か居るんですか?」
高い声からして女の人だと読み取れた。
「はい、声が聞こえるってことは居るみたいですね。」
男はそう返事するとまだ誰かが自分と同じこの場所を彷徨っていたという安心感が湧いてきた。
「今、何が起きているんでしょう?
私、歩き続けていたら何か異変を感じて余計に不安が起きて来て。」
「…たぶん、周り…つまり壁だと思っているやつが動いているんですよ。」
男の説明に驚い様子で返ってくる。
「壁が動いている?
普通動かないものてしょう。」
「常識的に考えたらそうでしょう。
でも、たしかに動いているのですよ。
俺がさっき休憩しようと寄りかかっていると横にずれていきましたから。」
現実におこらないであろうこと今説明をしてい男は、たぶん頭のおかしな人だと思われているだろうと考えがら続ける。
「そんなことはないだろうとどのくらいまでの広さがあるか前もって確かめていたんだけど、向かい側の壁を調べてみたら何もなくそこは空間だけだった。
だから今すべての壁が何かの理由でうごいているのでしょう。」
そう言い終わる男の話を聞いてた人はたぶん驚きをかくせれない表情をしているのだろうと男は予想をしていた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.25 )
日時: 2012/04/27(金) 22:03:09 < softbank126060019136.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

「壁が動いている…」
信じられないっということから呟くように繰り返す。
男もこの事を信じることが出来ないというのは無理もないと思っているが、事実そのことを体で体感したのだから本当に違いないと思っている。
「本当に動いているのですか?」
どうしても信じることができないのか何度も聞いてくる。
しかし、その答えも変わることなく繰り返す。
二人が会ってから会話は進まない。
「この暗闇の中、目で確認できるまで信じることができないのは分かります。
しかし、何度も同じ質問されても答えは変わることはないでしょう。」
そう自信もって答える男に何も言えず言葉を探していた。
今どの場所にいるか分からない状態で、この後への期待をすることですら薄いのに非現実なことを言われ頭が混乱し続けることしかできない。
「だって、もし動いているとしても揺れやら何か動いている音が聞こえてきてもおかしくはないでしょう。」
その質問に“確かにそうだ”と男は思うがしかし現時点では聞こえてくることはない。
静かに動き続けているであろうその壁は何か仕掛けがあって気づかれないようにしているのではないかと考えていた。
お互い考え込んでいるためか、静けさが周りを支配していた。
いくら考えても納得ができる答えは浮かんでこない。
しかし確かなことはこの場所を覆い尽くしている物は何かの仕掛けで動かすことができるっと言うことだけだ。
しかも誰にも気づかれずに物音をたてずにー……
取りあえずいくらジッとしていても、この場所から男たちが自然に動くことはないと考えた彼は、先へ進もえと足を出す。
近くに居るはずの女も一緒に行動した方が安全だろうと考えた彼は進む前に声をかける。
「この状況を今明かすことはできないでしょう。
その前に先へ進み少しでも出口へ近付いた方が答えを見つけ出すことができる。
俺は進もうと思いますがあなたはどうしますか?」
男のその問いに返事はすぐに返ってくる。
「あなたの言うとおり、いつまでも考えても出てこない答えを探すよりも、先へ進んだ方がいいと思います。」
そう返事を返すと先へ進むことを選んだことになった。
よしっと小さく呟いた彼は、今どの道を進むことが正しいのか分からない状態でも、今まで通り壁に手を当てて進むことが無難ではないかと傍にいる女に勧める。
「今、俺が壁を探していますから、声を頼りについてくることができますか?」
「でも、あなたが言うにはそれが動いているっと言っていますよね。
どういう風に動いているか分からない壁を頼りに進んでいっても大丈夫なのでしょうか?」
「確かにそれは道に迷う方法になる可能性もありますが、今まで通れなかったかもしれない道を通れる可能性も出てくるのです。
その通れなかった道を通ることによってこの場所からの抜け道に近づくことができるかもしれない。
それに俺はかけたいのです。」
熱心に語ってくるその言葉に、なるほどっと納得している声が闇から聞こえ、男が提案した方法を試してみることにする。
何かを言い続けている男の声は途切れることなく、今どの位置にいるのか女に読み取れた。
そしてなんとか手探りで見つけた壁に手を着け、移動し続ける壁と共に足を動かし続ける。
道をめちゃくちゃに進む可能性の方がだいぶ大きいが、それでも出口に近付いていることを信じ男の後を続ける。
声は足音と同じで何度も響き続け、さっき発した言葉はどれなのか分からなのか程に混ざりあわせになっているが、新しく出た言葉を聞き逃すまいと注意深く耳を澄ませながら歩み続ける。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.26 )
日時: 2012/05/31(木) 17:37:59 < softbank126130252098.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

広く中心地に大きめな机が設置されてその椅子に腰かけた男は静かに目の前に映し出された数字を見つめ続けていた。
その数字はただ“1”と表示されたまま変わる様子はない。
机の上に肘を付いて顔を寄りかからせる格好で空いた反対側の手を不特定の指を当ててゆっくりと鳴る。
あと一人というところで止まっているせいか少しイライラとしているようにみえた。
ゆっくりと鳴り続けている指当ては穏やかのようにみえてそうではない。
鼻のすぐ下に生やされている上向きな髭は鼻息によって揺れては止まるを繰りかえし、痺れを切らしそうになりかけているその男の機嫌がみれる。
何の変化のない今を退屈という言葉が彼の頭の上を支配し続け、平穏な現状にイライラとした様子を見せていた。


今一緒に行動を始めてどれくらいが経ったのか少し考えてた。
相変わらず目印とした壁からは手を離さず、並んで移動を続けていた。
後ろからは女の話声が聞こえてそれが途切れることはない。
途切れた時が逸れてしまったという合図だからとよく耳を傾けその声を澄ませていた。
「あのー…。さっきから私だけが話しているのですが、ちゃんと後をついていってますよね?」
そんなひょんな質問をしてきた。
「ええ、あなたの話がちゃんと近くで聞こえてきてますから、大丈夫ですよ。」
「でも、本当にこの先に出口なんて見つけれるんですか?
気のせいだといいのですが同じ場所を回っているだけのように思えるのですが。」
「…もしかしたら、そうかもしれませんね。」
そう返事した男に(えっ)という驚いた声を出すと何だかんだと喋る数が増えた。
その言葉を軽く聞き流しながら周りの様子を研ぎ澄ましながら壁の移動に合わせながら進んで行く。
一人で出口を探すよりかは何人かと一緒に移動をした方がいいだろうと後ろでひたすら話し続けている女と行動をしているが、あまりにも口を動かし続けるからと少し逸れたいという気持ちが湧いてきていた。
しかし、この明かりが全くない場所でまた一人になるのは心細さが出てきそうで後ろの女のおかげで賑やかになり、これくらいが調度いいのかもしれないと考え治した。
「・・・でも、なんでこんなに光がないんでしょうか。
今は夜だからなのかな。」
後ろから独り言を呟いている。
「夜。夜だからこんなに暗いのですか?」
すかさず男も疑問に思っていたことを口にしたからか聞き返す。
「そうじゃないとこんなに真っ暗な理由なんて考えられないじゃないですか。」
「はあ…。」
夜…確かに今が夜ならば暗いことは納得ができた。
しかし、夜がいくら暗いからだという理由でこんなに何も見えない程闇になるのか。
そこが考えどころだと男はさらに押し黙り考えた。
闇が支配するとしてもうっすらと光は残りその光によって仄かに周りが見えてもおかしくはない。
それにこの場所に来てからだいぶ経つことによって目が暗さに慣れて、周りが見えてきてもおかしくはないはずだが、一切見えない。
ただ闇だけが彼達を覆いつくしているだけで他はなにもない。
そんなことを頭で考えていると、急な衝撃が手から感じ取れて、付けていた壁が止まった様に読めてとれた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.27 )
日時: 2012/07/04(水) 02:08:53 < softbank126130252098.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

「…止まった。」
短い言葉でそれだけが口から出た。
一つの手がかりとして長い間手を付けていたそれは微量たりとも動かず静まっている。
男が急に止まることによって、後ろから話し続けながらついてきていた女はタイミングを逃し、男の後ろにぶつかってしまった。
「急にどうしたんですか?」
彼女自身、話すことに夢中になっていたのか押し黙りながら立っている男に尋ねた。
「…一つの手がかりが消えてしまった。」
唖然とした様な言い方にいまだ何が起きているのか理解ができない女はさらに聞いた。
「手掛かりって、何の事ですか?」
「…動いていた壁のことですよ」
男が答えたその言葉に、今さら思い出したか(あー。)と間の抜けた声を出し、そうだったねと付け足した。
その呑気な返事に男は少し呆れたか彼女の言葉を軽く流して考え始めた。
なぜ、この壁は今の今まで動いていたか。
自分で歩き進めていたことによってそう勘違いをしていたか。
いや、勘違いではないと、彼自身が答えをだした。
確かに自分で進めている時、同じく壁に手をつけて歩いていたが、その時はザラザラとした手触りでそれは土などを触っていっているような感じがしただけだった。
しかし、その壁にもたれ掛かっている最中にいきなり機械化した壁は静かに動き、誰かによって捜査されている感じがした。
この暗闇を利用してあらゆる壁という壁をすべて捜査していたことに違いはないはずだと考えがまとまっていく。
それならは、一体誰が操作をしていたのか。
そこに疑問が行き着いた。
この闇の中でそんなことができる人はいるのだろうか。
もしいるとしたら自分の後ろでひたすら口を動かしていた彼女しか思い当たる人はいない。
調べるのなら今しかないが、なんの根拠も証拠もない今、聞き出しても意味はない。
それに今まで長い間聞かされていた彼女の話によって、そんなことをやる必要もないし出来るはずがないと思い直す。
なら、一体誰が…?
そんな言葉が彼の頭を埋め尽くしていた。
「あのー、その一つの手がかりがなくなってしまったら、この後どうすればいいのですか?」
今までとは少し違った、不安が混じっている様子から、彼女も少し不安に思い始めた感じで話しかけてきた。
「…手がかりがなくなったとしても、こうして俺たちを囲っている壁があります。
また、一からになってしまうけれど、これを辿って行くことによって出口に出れるかもしれませんよ。」
「でも、どこまで続いているか分らないですよね。
それなのに辿っていくのは不安がないですか。」
「確かにー…もしかしたら、長く続いていて出口にはほど遠いかもしれません、それにもしかしたら同じ道を足踏みしているだけかもしれない。
それでも、少しの可能性を信じて出口に近付いた方がよくないですか?」
そんな男の問いかけに押し黙る彼女は同意したのか、それとも何か言葉を探しているのか。どちらなのか分かる余地はないけれど、後を追いかけてきていることが確認すると安心ができた。
この暗い場所にあと何人の人がこう彷徨っているのか、それとも、もう二人しかいないのか。知る余地できない状況で、男の疑問はさらに増えてくるばかりだ。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.28 )
日時: 2012/07/24(火) 22:26:58 < softbank126130252098.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

壁で囲まれているであろうこの場所を終わりなく進むことで不安と期待が男の中で回っていた。
出口はどこか、どう行ったら辿りつけるか、この暗闇の構造を知らない男には分かる余地もない。
また、始めからしてきた方法で辿りながら進む方法しか今の時点で思いつきもできないでいた。
後ろからついてきている女は、不安が出ているせいか止めどなく続いていた楽しげな会話は途切れていた。
黙ってはいるが、土を踏みしめる音によって離れていないことは分かる。
先ほどまでの元気がないことに少し気に留めるが、静かな方が頭は回るような気がしてそのまま進んで行く。
この先、何かあるか分からない今、研ぎ澄ましながら周りを慎重に確かめ足を進める。
もし、平行な道ではなくて自分が何かあったとしても後ろの人には無事でいられるよう注意深く歩幅を縮める。
「ね、本当に進んでいるのでしょうか。」
静けさにも不安を感じるのか話しかけてきた。
それは男にも分からない状況だが、不安を打ち消そうと間を開けた後、男は答える。
「大丈夫ですよ。
前もこうして進んでいて少しの情報を手に入れて君とも会うことができたのだから。」
「…確かにそうですね。」
「周りが動くことに気づいたことと同じく、他にも何か変化をしていることに気づくかもしれません。」
「あ、そうですね。」
男の言葉に希望が見えたか少し明るく切り替わっていた。
「でも…」
「そうなれば、ただついて行くだけじゃダメですね。
私も何か僅かでも変化がある所を見つけなければ。」
はりきっているその言葉に続きを言うことができないでいた。
<ただ、気づくことは難しいかもしれない。>
偶然知れた壁のことももし寄り掛かることなく道に座っていたら気づくことはできなかったに違いなかった。
この暗闇に少しの気の緩みでもしたら出口への道は遠ざかってしまう可能性は十分ある気がしてそれが余計にプレッシャーを与えられている気がしていた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.29 )
日時: 2012/08/31(金) 22:41:52 < softbank126130234078.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

お互いに力に限界がきているせいか無言が続いていた。
いや、少し前を進む男は周りに気を研ぎ澄ましながら注意を払い、進んでいた。
しかし、その後を追う女は張り切ってはいたが、手掛かりとなるものは一向に見つかる様子もなく疲れが出てきて話す元気がないのか無言状態が続いた。
そのことに気を使おうと何かを言おうとするが、何も思いつかずに周りの様子をうかがうことを続けた。
何かほんの少しでも情報はないか焦りが混じりながらも探す。
見つかりさえすれば後はそこを辿り出口に出れる可能性を賭けていた。
しかし、変化はなくただ変わり映えのしない道を進むことによって、体力だけが消費されていく。
このままではまずいと休憩に入ることにした。
立ち止まった男は後を追っているならばいずれぶつかるだろうと数分待ってみるが、衝撃はなくやたらと涼しい風が背中を吹き抜けていく様でどこかゾゾっと背筋に寒気が走る。
もしかしたらどこかで逸れてしまったのではないのかと焦りが男の中に出てきた。
しかし、今まで別れ道などなく一直線で来た道をどうすれば逸れてしまうのか一瞬考えたが、そんな暇を作るより探そうと今まで来た道を引き返そうとした瞬間に何かがぶつかった衝撃が起きた。
「痛。あれ、方向間違えて壁にぶつかったかな・・・。」
なんとも言えない吞気そうな声がすぐ傍で聞こえ、引き返そうとしていた男は安心した。
「…たぶん壁ではないと思いますよ。」
吞気な声をしている人物にそう答えると、今度は少し怒った様子の声が聞こえてきた。
「あ、ようやく見つけれた。
疲れたから少し休もうって声を欠けてもなんの返事もなかったから一瞬焦りましたよ。」
男だけが自分勝手に先へ進んで行った様な返事が返ってきて、俺自身も逸れたと思って焦ったんだよっと言おうとしたが、そこはグッと堪え、また消えたかという焦りがなくなったことに安心感が湧いてきた。
「少し先を進むのが早かったのかもしれないですね。
すみません。
今度からは気をつけて進むので付いて来きてくださいね。」
穏やかな口調でそう伝えると少し休みますか。と付け加えて壁に寄り掛かる形に力を抜く。
その意見に喜びを見せる声をだし、しかしまだあまりにも早すぎて先を進んだことに怒っているのか声色が変わる。
いったいいつになったら出口がみつかるのか、少し目を瞑りながら深く考えることにした。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.30 )
日時: 2012/10/10(水) 23:05:53 < softbank126130234078.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

「いったい今は何時なんだ。」
不意にそんな言葉が男の口からでた。
この場所に来てから出口を探すことだけを考えて只ひたすらに進んできていたが、時間の感覚がまったくないため気になっていた。
「え、今なんて?」
小さく呟いたせいか近くにいても聞き取れずに女は聞き返してくる。
しかし、こんな場所で時間を考えていてもラチが明かないだろうと同じ事を言おうとはしない。
「なんでもないですよ」
と短く答え、軽くまた目を閉じると数分沈黙が続いた。
「…さあ、そろそろ進みますか。」
あまり気乗りしない風に言うが、立ち止まっていても意味がないと足を進める。
「え、もう少し休みませんか。さっき休憩したばっかり…。」
不満そうな声をだすが、何も答えてずに足を進める男に仕方ないと追うことにする。
砂利道を踏みしめる音が虚しく響き、ひたすらに進むことしかないこの場に虚しさを感じていた。
次また壁が動くのか分からず注意深く添っていく。
男の意思と反して壁はビクとも動かず、その役目を果たしているように続いている。
「なぜこんな所にいるんだろうね。」
いつもながらのんびりとした声が後ろから聞こえてきた。
「さあ、なぜでしょうね。
気がついたらいましたからね。」
「そうだよね。
気がついたら…。 いつになったら出られるんだろう。」
女は力なく独り言を呟く。
もうこういう状況になってから何度“なぜこの場所にいるのか”と考えたか数えきれない。
その理由も考えてはみたけれど、確かに普通のサラリーマンの生活を送っていただけで、この様な場所にくる理由はない。
何か悪いことをしたかと言うと、確かに人がイタズラ程度にするくらいはやったことはあるが、犯罪にになるほどのことをした覚えはない。
何日前になるかいや、もしかしたら何か月前になるかもしれないが、この状況になる前もしかしたら酔った勢いで変な場所へ入ってしまったのかもしれないと考えたが、こんな場所に間違えて同時に何十人も入ってくる偶然があるのだろうかと逆に疑問が出てきた。
あり得ないなどと男は思ったが、一応確認するため聞いてみることにした。
「あの、少し聞きたいのですが、もしかしてこの場所に来る前に何かの行事があったりしました?」
「何かの行事って?」
「たとえば…会社の付き合いで飲みに行っていたりとか。」
「いいえ、そんなことはしてないです。
私まだ学生でお酒とかは飲まない主義だから。」
「え、そうなんですか。」
学生。そう聞いて驚いていた。
ここにいる人たちは皆社会へ出ている人ばかりがいるのたとばかり思っていたからだ。
しかし、学生も混じっていたことによって男の考えは軽く打ち壊されてしまった。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.31 )
日時: 2012/12/05(水) 23:32:42 < softbank126130023039.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

「と言うことは…」
小さく言葉を呟いて切る。
手当たり次第に連れてこられたってことなのか、頭を使い深く考える。
そう考える以外、ここに居る意味が分かることはない。
成人した人物ばかりか、まだ学生という後にいる女までまちまちな年齢層がこの場所で彷徨っている。
しかし、なぜこんな場所を選んだのかそのことにも悩まさせられていた。
一体男たちに何の目的を持ってこんなことをさせているのか。
洞窟なのか、何かの建物なのか…とにかく光がないこの場所で目的があるのかすら疑問を持ち始めていた。
「でも、ここって結構広いね。」
相変わらず呑気に話しかけてくる彼女は今まで話していたこととは違ったことを言い始める。
「はあ、確かに。」
適当に返事を返すとまた頭を巡らそうとするが、後ろから話を続けてきた。
「こうやって歩き続けていればいつかは行き止まりみたいなのにたどり着けると思っていたけど、なかなかそういう所に行きつかないね。」
「…俺は行き止まりを探してるのではなく、出口を探しているんですよ。」
「それは分かっているけど、変じゃない?
いくら広いからって、こんなにも行き止まりに行きつかないなんて。」
「…」
確かに、いくら歩き続けていても道は続き行き止まることは今までにない。
しかし、それは気まぐれに動く壁によって変えられているのだと男は考えていた。
「行き止まりにハマって引き返すってことがあってもいいんじゃないかな。」
後ろで話しかけてきているのか独り言なのか、女の口は止まることはなく続けられている。
そんなことは気にしようとせずに、出口への道を注意深く探る。
ひたすら話し続ける声と靴音が反射し、徐々に混ざっていく。
少し歩いて行くと、遠くから何かが風にとって小さな音をだしていることに気付いた。
しかし、それは周りが見えないことによって意味がないと男は思いまた気に留めようともしていない。
後ろからはそれがなにか分からなく不安がっている声が聞こえてくるが、きっとなにかが風によって動いているんだよと軽く流した。
それでも不安な声は続き、仕方がなくそれが何なのかを調べることになり音を頼りに近づくことにした。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.32 )
日時: 2013/04/26(金) 17:45:50 < softbank126130239195.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

小刻みに鳴り続けるそれを目印に進んでいくと徐々に音が近づいてきている。
手を伸ばせば行きつくだろうと片手を伸ばしてみるが何かがあるわけでもなかった。
しかし、確かに聞こえてくる音はすぐ近くで触れてもおかしくはないと更に伸ばしてみるがそこは何もない空間が続いた。
「いったいどういうことだよ。」
小さく呟き続けるが探す動作を続ける。
手を無意味に上下へ動かしてみても変に風が動くだけで変わったことがある訳でもなかった。
「何か分かった?」
男の必死さとは変わり、呑気な声が聞こえてくる。
「いや、今のところはまだ何も。」
短く切るとまた探る様に手を動かして見るが空気が混ざるだけで何か物体を見つけることができない。
足元で砂の音が短く鳴っていることで進んでいることは確かなはずだと曖昧な考えだがそう信じていた。
近くからまだ聞こえる音は男たちに有る場所を教えているのかそれともからかいからなのかどちらとも取れない雰囲気であった。
涼しい風が吹き込んできていることから暑さなど感じない状況でただ空間を彷徨っている手から汗ばんでいることに気付いた。
「本当にどこにあるんだよ。」
近くにあるだろうと軽く考えた行動から始まった物探しは行きあたらないからといつの間にか両手で探していた。
慎重にだけれど確実に近づこうと一歩一歩踏み出して行く。
「あれ、近くに居ますか?」
不意に女が少し焦った声で聞いてくる。
その声が遠くから聞こえてきたことによってだいぶ間があいた場所にいることに気づく。
「少し早く歩いた様ですね、足を止めるのであなたが進んでください。」
そう話すと一人分の足音だけがこの空間で響いた。
頼りない足取りで少しずつ近づいてくる様子から不安を持ちながら進んでいるのだと分かる。
「あと少しだから頑張れ。」
声を頼りに近づいていた女はようやく男の所へ行きついた。
「良かった、逸れたかと思ったから心配したよ。」
安心した声をだして一息つくように言う。
「あの物が擦れた音を探していううちに早足になっていたみたいですね。
ちゃんとついてこれるように歩きますから。」
そう話すとまた歩き始める。
相変わら小刻みに鳴るそれを探し始めまた手を暗闇へ伸ばし手がかりになる物を探りながら進む。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.33 )
日時: 2013/06/30(日) 22:04:15 < softbank126130239195.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

風が擦れて鳴り止まないそれは一向に行き着けず、手を突き出した状態で探り続けた。
たどり着くまでどれくらいあるのか光りがない故に分からない。
焦る気持ちを抑えながらも進むが、小さい音を聞くたびに近づくことができているのか分からなくなる。
「本当にどこにあるんだよ。」
指先を握りると掌には俄に汗が出てきていた。
今一緒に居る人とも逸れるわけにもいかず、だからと一度気になりだすと調べるまで収まらない気持ちとが男の中で交差をして落ち着くどころか余計に焦りが出てきていた。
遠くから涼しげに鳴り続けるのを聞き続けていると次第にイラつきさえも沸き起こってきていた。
「…一度あの音が何か気にするのをやめませんか?」
冷静に落ち着きを保とうと静かに尋ねて見る。
「え、何をですか?」
いきなり男の問いかけに驚いた声を出し聞き返す。
「あの細やかな音の正体をですよ。」
「あー、そういえば聞こえてきますね。」
甲高い声が木霊して響き続けていく。
ひょっとしてもう忘れていたのか、と女の答えに驚きが出ていた。
「…それを探して今進めているんですよね?」
確かめようとそう聞いてみるとまた呑気な声が返ってくる。
「あれ、そうでしたっけ?
あれが何かは気になっていたけど出口を探すのが先なんでしょう。」
「…」
一体今まで何を必死に頑張ってきたのか、男には分からなくなっていた。
探す必要のないことを続けて時間を無駄にしてしまった感が沸いてきた。
これからは何を言われても聞き入れないようにしようと男の中で決めた。
後ろからは今までのことなどなかったと言う風に話しは逸れていき、それを適当に流しながら出口へと進みだした。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.34 )
日時: 2013/11/30(土) 16:07:27 < softbank126130239195.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

「本当にどこを進んでいても真っ暗ですね。」
呆れるほどの声に男も内心呆れがきている。
どこをどう進んできたのか、今確実に道をゆけているのか感覚だけでは読みとれない。
つい先ほどまで無駄な寄り道をしてしまったせいで壁へ手を付けた砂の感触を掴めさえできず宙を彷徨って伸ばした先で探っていた。
「もしかしてもうこれ以上進んでも無駄かもしれないですよ。」
明るい声を出す持ち主から思いもよらない言葉が出てくる。
軽い気持ちで言っていたとしてもそんな絶望的な言葉は聞きたくない。
「…出口に行きつくかできないか、そんなの今の状況では分からない。
だから必死に探しているんだろ?」
どうしても今聞いたことを否定をしたく声を荒げる形となってしまった。
「そうかもしれないけど、こんな右も左も分からないとこで出口を見つけ出すことなんてできないかもしれないんですよ。」
「だからこうやって少しでも前へ進めるんだ。」
「でも…」
今までどんなに足を動かして疲れてもこんな後ろ向きなことを言うことはなかったはずがいきなり言われるとそろそろ限界が来てしまっているのかもしれないと振り向く。
今彼女がどこにいるのか分からない、しかし確実に近くに居ることだけは砂利の音と会話で読める。
「とりあえずまた休憩をするか」
「え、なんでてすか?」
突然の提案に驚き気味に声が返って来た。
「そんな弱気なことを言いだすのはきっと疲れがきているからだろう。
少し休めばまた違うだろ」
落ち着いた男の声に少し聞こえていた息切れが落ち着いてきていることを耳を済ませ確認すると間近に来たことも確かめられた。
「…疲れた」
ぽつりと呟くその声は周りが囲われている故か少しずつ反響して小さくなっていく。
元気づけようと男は見に着けているものをあれこれ探してみるが当然の様に登山用のリュックがあるはずもなく昼食に作られたお弁当があるはずもなかった。
ただ、ズボンに両サイドポケットが付属されその中に思いっきり手を押し籠めて見ると何かに触れた感触がしてそれを出すように引っ張る。
ポケットから出た所で何が出てきたか見えることはないが、音と感触からポケットティッシュだということが分かった。
男は毎日会社へ向かう前に駅前で配られたティッシュをひそかに溜めてあってそれを持って行っていたこと思いだす。
まだ一度も使われていないはずのティッシュの入口に親指を置くと軽く引っ張り小さい音を立てて開いた音を立てた。
一枚取り出すとまた暗闇へ手を探ると軽く何かに当たると憶測で手の辺りぐらいにティッシュを付きだす。
「ほれ」
「…なんですか?」
男の言葉に理解できてない彼女の声は少し警戒したようだったが、次の言葉に静かに手を伸ばして受け取る。
「ティッシュだよ。
何も怪しむことはないだろ。」
軽くつまんでいたティッシュが闇になくなったことを確かめ、とりあえず手を引っ込める。
「手や顔がたぶん汚れているだろ。
それじゃ無駄かもしれないけど拭いとけ。」
そう言葉を言い終えるとまた先程進んでいただろう道に体を向ける。
一向に明りが見えないこの道で確かに出口にたどり着く可能性はほんの僅かもあるかどうかわからないが、せめてそれに近い手がかりでも見つけたいと少ししたら進もうと考えていた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.35 )
日時: 2014/03/23(日) 01:17:11 < softbank126130239195.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

静かな空間に穏やかな風が吹き抜けていく。
軽く風が男の髪を掠めるとそのまま暗い洞窟に吸い込まれて

いく。
佇んむ間に何度も同じ風がすり抜けて行き、精神を集中して

いるせいか無意識に数えていて。
今ので・・・12回か・・・
男は少し寒気がしたように思えてなぜか焦りが出てくる。
「・・・立ちっぱなしだから疲れはそんなにとれてはないだろ

うけどそろそろ行くか。」
闇に向けて話しかけることは少し気が引けていたが、何度も

話し行くうちに慣れていた。
小声で言ったため聞き取れなかったのか返事は返ってこない


今度はきちんと聞き取れるよう繰り返し耳を済ませてみると

風がまた掠めて行く呻りが聞こえてくるだけだ。
おかしいと少し首を傾けて居るであろう場所に向けて声をか

ける。
しかし、男の声が反響していくだけであの甲高い声は聞こえ

てこない。
「おい、まて・・・嘘だろ・・・?」
最悪な状況が頭に浮かんでくると焦るように少しずつ後ずさ

りしてみるも土が靴に擦れる音だけで全く返事がない。
「たのむから・・・また突然消えるってことはやめてくれよ・・・


弱音を吐きながらも少しずつ女に近いづいていることを願い

てを伸ばしていく。
「なんで返事がないんだ、聞こえているんだろ?
たのむから返事をしてくれ・・・」
弱々しく呟くも砂を踏みつけて行く音だけが響いて行く。
「な・・・ぜ・・・」
この状況でまた一人になるということは心細く、うるさくて

もうんざりする程話しかけられても気が紛れることに変わり

はなかった。
それと同時に同じ状況の人がいることでこの暗闇からの孤独

から少し解放されていたという事に気づいていた。
「た・・・のむ・・・か・・・」
言い終わる前に何かにぶつかったようで大きく跳ねのけた。
一瞬驚いてその場をみてみると微かに何かが崩れ落ちて行く

音が聞こえた。
今まで宙を彷徨っていた手が壁を触る。
「これ・・・今まで辿ってた壁か・・・?」
独り言を呟くがあの明るい声が返ってこないことに落胆する

と壁沿いに従って徐々に下がっていく。
「ははは・・・」
力ない笑い声に男自身ここまでかという諦めが来ていた。
地面に着こうとした時、ふいに肩を突っつかれる感触がする


「え」
短くだがその感触がした方へ向くとまた高い声が聞こえる。
「いきなり消えたから驚きましたよ。」
「え」
聞こえた声は今まで一緒に歩いてきた女の声に驚きが隠せず

更に同じ声が繰り返し出た。
「おじさんの声がいきなり消えたからどこに行っていたのか

本当に焦った。
でも、なんとか壁を探しだして進んでいけば会えるかなっと

思ってたら当たっててよかった。」
明るい声に男も内心安心するが、なぜ逸れてまったか気にな

っていた。
「少し聞きたいんだけど、休憩している間・・・どこか行って

いたのか?」
「え、それはおじさんに聞きたかったことです。
どこかへ・・・」
「俺はずっとその場にいたけど」
「それ、私もですよ」
「え、声をかけてもなにも返事してこなかっただろ?」
「何か話しました?」
お互いの疑問は一直線を辿るだけで全く会話になっていない


いったいどんな経緯でこんな訳のわからないことになったの

か状況を聞いたとしてもまた疑問で返ってくるだろうと何も

言わずに立ちあがる。
「じゃあ、少し休んだからまた進むか。」
少し前と声質が変わり落ち着いたことを自分自身で気付きな

がら立ちあがり、服装を軽くはたき終わり前を向ける。
「よく分からないが、今度はきちんと付いてくるんだぞ。」
軽い確認をしてみるとすぐに短い返事が返ってくると、なんとなく気が明るくなる様に思え、また暗闇の中を歩き始めた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.36 )
日時: 2014/09/13(土) 17:12:16 < softbank126130243047.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

二人の間に一言の会話もない。
時折きちんと付いてきているか確認のため壁を二回ほど叩くことをしていた。
それに答える様に少し間を開けてから同じように返ってくる音を聞き、安心をしてまた歩みを進めた。
ざらざらとした手触りに慣れてきて壁と手の間に摩擦が起きているようで手のひらにほんのりと温かさを感じていた。
どこまでも吹きつく風によって冷めた体にほんの少しの熱がこもるのも丁度いいと考えながらも次々に落ちて行く砂の埃のざらつきも気にせず進める。
男はふとあることが頭に浮かんできた。
今まで考えるより進んで行った方が早いという事でこの真っ暗でどこまで続いているのか分からない場所を途中分かれ道があるとしても壁を伝って行けば自然と分かるだろうと勝手に解釈していたが、いつまで経っても曲がり角にさしかかったこともなかった。
一方通行のままなにも疑うことなく進んでいた。
同じ場所をもしかしたら行き来しているという事もほんの微量たりとも疑ったことがなかった。
・・・これでいいのか?
頭の中で何かか流れた気がした。
その流れてきたものに思考が停止したがすぐに答えを探す。
なんとか出そうと捻るがきっぱりと(このままでいい)と断言ができない。
こびりついた砂の壁から手を離し深く考えてみるとこの状況は今まで思っていた以上に異常だという事に気づいた。
「・・・なあ、ちょっといいか?」
いつもどうりに壁を二回叩いた後に声を掛ける。
相手側からも答える様に音を鳴らし声が聞こえる。
「なんですか?
もしかして、ここを出る方法が・・・」
男よりもずっ心細い思いをしているのだろうと二言目にはだ出方法をきかれる。
「いや、まだそれは分らないんだが・・・
やっぱりこの状況は変だと思うんだ」
「・・・そりゃあ、この暗闇がいつまでも続いているから変なのは当たり前じゃないですか?」
「・・・だよな。
今までここを早く脱出したいがために進んでいたが…」
「でもひたすら歩くほか出る方法はあるんですか?」
女のその一言で押し黙ってしまった。
他の方法が今あるのならばすぐにでも実行をしたいが、しかしまだなにもない。
「今はまだ方法を見つけてないがきっとなにかあるはずなんだ」
「ここを出る条件・・・ですか」
またお互いは押し黙り無言が続いて行く。
「ここを抜ける・・・条件」
小さく呟いてその答えを出して見ようと思うが口にするだけでは浮かんでこない。
「出る条件・・・出る条件・・・」
何度も繰り返し呟くがやはり出てこない。
そう簡単に出てくればもうここからとっくに出られているだろうと苦笑いするがもう一度真剣に頭を動かす。
「いくら考えても、もしかしたらもう無理かもしれないですよ」
「・・・なんでだ?」
「ここに始めは大人数いたっことを知ってますよね?」
「ああ」
「その人たちがなぜか消えたってことはもしかしたらここを抜ける方法を見つけていなくなったって可能性がありますよ」
女の言葉に一理あるとはおもうが、そんな一斉に抜け出す方法を見つけられたのかとまた疑問が出る。
「だから私たちはその抜け出せる方に入れなかったってことでずっとここを彷徨うことになったかもしれないんです」
「しかしな、僅かな間だったが俺はその大人数で行動してた時があったんだ。
もしその人たちが抜け出す方法を見つけられてたとしたら俺にも教えてくれるだろ」
「残念ながらここを抜け出せる人は何人か決まってるんですよ。
だから・・・私たちはきっと無理なんです」
こんな場所に一生いなければならないなんて冗談じゃないと心の中で怒鳴り、今の状況に焦りはどんどんと増して行く。
きっと出る方法を見つけられると信じ今まで以上に意識を集中させ、頭を動かす。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.37 )
日時: 2014/11/29(土) 00:40:24 < softbank126130235088.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

「ん?」
しばらく頭を動かした後少し引っかかる事に思わず声をだしてたが、しかしまだなんの確信もなくすぐに口を閉ざしまた考える。
この場所から出るには何か条件が必要でそれがまた人数制限とされている・・・。
人数制限・・・?本当にか?
もしそれが本当ならばここから永遠に出られなくなり、訳のわからない状態で死んでいかなければならくなるのを考えるとどこかぞっとするものを感じ、体中に寒気が駆け回る様に思えた。
となると、また違う出口があるのではないかと僅かな希望を持ち他の方法を探しださなければならなくなる。
しかしこうも光りがない場所で何をヒントに出口まで辿りつかなければいけないのか深く考えてもなかなか良い方法は思い浮かんでこない。
僅かな時間で何を見つけ脱出出来たのか。
同じ条件で今まで会った人たちを思い出しながらその答えにつながるものを探して見るもお互い見えない状態で違いを見つけ出せるはずがない。
「いったいなぜ・・・出れた・・・」
無意識に出たその言葉は暗い場所で音としてその場から伝い反響している。
「脱出法・・・考えているんですね」
今まで静かだった女は唐突に話しを掛けはじめる。
「・・・ああ、まあ」
生半可に返事を返すとまた考え、自然と黙る事となったが、少し後ろで何かを呟いた気がすると穏やかだった風が少し強く吹き抜け頬を指した気がした。
「今、何か言ったか?」
何気なく聞いたつもりがなかなか返しがないことが気になり振り返るもやはり闇は続き長く一緒に居るであろう彼女の姿は見えない。
それでももう一度聞き返し壁を軽く叩くと叩き返した音は聞こえてくる。
しかし、言葉が聞こえてくることはない。
「どうした、少し疲れたか?」
どんなに疲れていて話しができない状態だとしても“はい”か“いいえ”のどちらかを答えさえすればいい質問をしてみるも風がその場を切る音以外静かで落ち着かない。
傍に居ることを確認するためにもう一度壁を鳴らすとそれは答える様にすぐ近くで聞こえてくる。
また逸れてしまったという心配はなさそうで一安心するも一息吸い込んで一気に吐き出すとなんとか状況を変えようと進んでいた方向へ体勢を戻し吹き抜けてけて行く風を受ける。
今まで自分を含め何人の人がここで彷徨っていたのか全員の人数を知ることなどできないことは分かっているが同じ境遇の人がいたというのも知っている。
その人たちが運よくここから抜け出せれたとしたらそれはそれで良かったとは思うも、もし男と共に行動してたとしたらそれを教えて欲しかったと考えていた。
もし取り残されたとしてもなんとか出る事だけを考え今一緒に残った女と共に出る事を考えた。
「人数・・・制限・・・?」
ふと先言ってた言葉が何度かチラつき引っかかる。
「ここは人数制限がある所なのか・・・?」
もしそうだとしてもその制限された人数を数えた人は誰なのかが気になる。
そんな存在が居るとしたのならこの状況を監視している人が居ることになる。
こんな暗闇の中で・・・?
どんなに近くに居たとしても相手の姿が見えないのに・・・?
一つ可能性が見えたとしても次々にまた疑問が沸いてきてそれを整理するにも頭がパンクしそうになる感覚を男は感じていた。
それに僅かだったとしても前に一緒にいた人たちは抜け道を見つけたとではなく疲れが出ていたという様子をみせていた気がした。
疲れを見せたらここから出れるのか・・・?
そんなバカなって少し笑ってみるもその人たちと逸れる少しの間皆疲れを感じていた風に会話していて思えていた。
だとすると疲れが出るきっかけになるのかなどと考えるとどこか胡散臭く思える所もあった。
「一体なんなんだ・・・」
空しくそう呟くが、それに答えてくれたのは同じ言葉を反響していく周りだけが聞こえだんだんと遠のえていた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.38 )
日時: 2015/01/31(土) 22:36:42 < softbank126130235088.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

長く頭を動かしていると余計な案まで浮かび気分が滅入りそうになり一度止めることにした。
しかし、このまま進んだとしても意味もなく歩くことになるだけに、ただ気が重くなるばかりで変わるものがない。
それを振り切るように(ろうと)何も考えまいと無心になるも、隅の方に残る疑問が何度も回ってきているが、気にしないようにするだけ余計迫ってきている。
「・・・」
何か言葉にできることはないかと思うが、一体ここで言うことはなにか。
それを探るがいいものがある訳もなく無言が続いていく。
後ろの女が何か良い案を出してくれないかと少し期待をし間を開けてみるも会話を始めるのはいつもこっちからだと今更気付き今、何を考えているのか気になりだす。
しかし、ここで無理に聞き出そうとしてもヒントになるはずもなく、彼女も困惑している可能性かあると向こうが何か言ってくるまで待つ事にする。
僅かな可能性としても方法を見つけ出そうと上向きになり息を吐く。
なんとも言えない淀んだ空気に思い、気持までが浸された様でどんどん下がっていく方向にいた。
復数人で行動したとき、なぜ自分は残されたのか。
その思いに覆い尽くされて限界にまできていると実感をした。
もしこの場所で終わるとしてもすぐ傍にいる女はまだ若く、これから突き進んでいかなければいけないのだろうと、なんとか彼女だけ出れるように手伝おうと考える。
二つ壁を打つとまた変わらず返ってきて次に進めるよう歩きだす。
始めは何度も打ちながらも進んでいたが、少し経つと後ろからの音に安心をし止める。
だいぶ手を壁に張っていただけに少しピリッとした痛みがでてきた。
しかし、進むよう足を動かし移動をする。
そしてつい先ほどいきついた疑問をもう一度考えようと片隅に追いやってた物を中心に思考を巡らせ始めた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.39 )
日時: 2015/05/23(土) 00:05:07 < softbank126130244058.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

一度供に行動をしていた人たちが消えたという考えでなく、無事に出られたと考えてみると、彼らは何を見つけ、出られたか方法があるはずと今まで以上に頭を動かす。
初めて会った時は今と変わりなく黒い場所で、姿など見えない状態で幸い声を聞いただけで複数いるのが分かった。
もし音なども閉ざされていたならば、心細い以上に精神にくるものがもっとあっただろうと今理解できた。
普通に安心していたせいでこれに気づくことができなかったんだろうと考えてみると重く乗りかかった何かが少し取れた気がした。
何かあるはずと強く思いそれを深そうと付けていた片方にもう一方も付け壁全体を探ろうと注意深く色々な場所を這いずっていた。
あまりにも触り続けていると、少しの砂埃が舞っているようで多少咳をしながらも続ける。
「先程から何をしているのですか?」
相手のほうにも舞ったようで少し咳き込み聞いてくる。
「ああ、もしかしたら脱出できる策ができたかもしれない。
すまんが少し我慢してくれ」
砂埃をできるだけ吸わないよう用心しながら話す。
「じゃあ、ここから出られるんですね」
嬉しそうにそう言うと少し離れた場所から似た音が聞こえてきた。
「いや、まだ完全ではないけど方法としてだから喜ぶには早いかもしれない」
「でも、なんの方法もないよりは少しでも実行したほうがいいでしょう」
今までと違って張り切る様子の彼女は男以上に動いているのか砂埃がひどく充満したように思えた。
そういえばここには空気を変える換気扇などないことを思い出し、二人でやればそれだけ早く見つけ出せる可能性は増えるが、空気が悪くなるのもその分増えることになり、咳き込みが酷くなった。
「・・・ちょっと待ってくれ・・・
まだ可能なだけだから慎重にしたほうが・・・」
あまりにも喉にきてなかなか話しにくい状態になってしまった。
隣で同じく探っていた彼女も咳き込みが酷くなり一度やめることにしようと口を動かす。
「とりあえず、可能性が出てくるまで俺が探るから、休んでいてくれ」
動きを止めたおかげで先ほどより話しやすくなり作業を再開し始めながらそう言う。
「でも、じっとしてたらそっちのほうから砂がくるから・・・」
短く言うと咳き込んでいた。
少しの苦笑いをしたところで、自身にも彼女にも見えるはずはないが思わずしてしまう。
男より探り方が大きかったのは音だけで分かり、そのせいで余計舞ったのではないかと心で文句言うも口には出さない。
同じく暗闇に閉じ込められた同士として力を合わせて方法を考え、行動をするのは当たり前だが、互いに妨害行動になってしまうのは避けたいと考えていた。
* Re: 壊れかけたカケラ ( No.40 )
日時: 2015/12/25(金) 19:11:59 < softbank126130236176.bbtec.net >メンテ
名前: 夢無

いくら壁を擦っていてもただ壁についた土が舞っていくだけで何か手がかりになりそうなものは見つからない。
「それで、どうですか?」
当分黙っていた女はしびれ切らした様で情報を聞いてくるが収穫がない状況で何を言えばいいか分からず時折小さく咳き込みながら両手でひたすら擦っていく。
「もしかして何も見つからないんですか?」
あまりにも時間がかかったからかイラつきをみせながらそう訊ねてくる。
「言われなくてもこれで急いでなにかあるか探してるんだ、もう少し待ってくれ」
なだめ様とやわらかく言ってみるが男も内心焦りと疲れが出ているようで早口で言う。
いったいどれくらいの汚れが手についているか想像しても視界がないだけで見ることができない。
いい加減なにかあっても良いだろうと強く壁を殴ってみるとその衝撃で全体が揺れたような感覚が起こる。
変に思いもう一度強く殴るとやっぱり揺れていてこれは見せかけの壁なのかと感じ軽くノックするように叩いてみると薄い音が聞こえてきた気がする。
「もしかして・・・」
小さくつぶやいた後思いっきり力を壁に押していくとにわかに動いた様子がしてもう一度押してみ用途足をぐっと地面を踏んで壁に当てた手を押したところ軽く風が拭いた感覚になり手のひらから擦り傷の痛みがおこる。
「いったいどうした・・・
あれ?」
不機嫌な声を出して声をかけてきた女は壁に寄りかかるように座っていたみたいに動いた壁がずれると彼女も一緒に状態を崩したようで小さく悲鳴を上げて尻餅をついたような音がした。
「この壁・・・」
「・・・ああ、なぜ今まで気づかなかったか・・・」
下のほうから軽い音を立てて壁を叩く音がすると呟いた声が聞こえ男も返事とともに疑問が口に出ていた。
「この後どうするんですか?」
たぶん同じ方向を向いて女はそう聞いてくるととりあえず押せるということが分かってもどれくらいの厚さがあるか分からず、その先は何があるのかも疑問のままで進むのも危ないが、このまま足踏みするところで時間の無駄ということから進む選択はしていた。
「まあ、押せるところまで押してみるか・・・」
試しだと思いまた腕に力を入れて押し始める。
地面と地面が擦る音がするとそのまま一歩一歩進んでいく。
「君もいままでどうり壁に手を当てて付いてきてくれ」
短くそういい更に進んでいく。
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